今回紹介するのは
ガンジス川の女神
ガンガー
です。
インド神話に興味がある人はぜひ読んでみてください。
インド神話のガンガーとは?
ガンガーはインド神話における女神の一人で「ヴェーダ時代(紀元前1000~500年頃)」に信仰を集めています。
そのプロフィールは以下の通りです。
~ガンガーの基本プロフィール~
- 別名: バドラソーマ、バーギーラティー
- 別表記: ガンジス川
- 異名: 母なるガンガー
- 名前の由来: 「行く」?
- 夫: シヴァ、シャーンタヌ
- ヴァ―ハナ(乗り物): ワニ
- 出典: リグ・ヴェーダ
聖なる河として崇拝されているガンジス川を神格化したのがこの女神ですね。
この女神は山神ヒマーラヤという神様の娘さんなのでシヴァ神の妃でもある「パールヴァティ―」の姉妹に当たるそうです。
ガンジス川とは?
そもそもガンジス川というのはインドのヒマラヤ山脈からインド北部を西から東へと横切っています。
- 全長: 2525㎞(日本の本州が約1500㎞)
川のほとりでは亡くなった人の火葬が行われているそうです。
この火葬はヒンドゥー教徒が遺骨に執着がないということが理由で、燃え残った灰や骨はガンジス川に流して浄化してもらいます。
川は汚いといわれていますが、「沐浴」で穢れを洗い流すというということはその人の汚い部分が川に流れます。
そういった意味では川が汚いというのは正しいのかもしれません(入るのはちょっと抵抗あるけど・・・・。)
ガンガーの外見は?
ガンガーの外見はちゃんと彫刻として残っていて、その姿はワニ(クンベーラ)の背中に直立した姿で描かれています。
ワニに跨るのではなくまさかの上に立つというバランスっぷりを見せてくれます。
また、肩には「水瓶」を乗せた状態でも残っているそうです。
基本的には
- ワニの背中に直立不動
- 肩には水瓶
がセットで描かれるそうです。
ガンガーの役割って何なのか?
そんなガンガーの役割は「ガンジス川」、「沐浴」、「浄化」という言葉からわかると思います。
それが「人々(信徒)の罪や穢れを浄化する」ということです。
ガンジス川が聖なる川であるということからヒンドゥー教徒はこの「沐浴」で穢れなどを洗い流していますが、この役割をガンガーが担っているということです。
ガンガー: シヴァ神とある逸話
そんな女神ガンガーとその旦那シヴァ神には「天空の城ラピュタ」みたいな逸話があります。
その話は英雄譚の「マハーバーラタ」に乗っています。
~ガンガーの基本プロフィール~
古来、ガンガーは天界を流れる聖なる川であった。
だがとある国王が「聖仙(リシ)」の怒りに触れてしまい6万人の王子が焼き殺されてしまった。
さらにその遺灰や魂が地中に閉じ込められた。
国王は必至の苦行を行い、その結果、あることが許された。
天界のガンガーを地上に降ろし、魂を清めてよい
だがとある問題があった。
それは「ガンガーを地上にそのまま飛び降りるとその衝撃で地上が割れる」こと。
そこで彼女の夫でもある破壊神「シヴァ」が神々からお願いされて彼の髪の毛でガンガーを受け止めることとなった。
その結果ガンガーは無事に天界から地上に降りることができ、ガンジス川となった。
女神が地上に降りると地上が滅びるというインパクトが強い逸話です。
6万人も王子がいるのは凄まじいというべきなのかさすがはインドというべきか。
ですがこの神話でガンガーは「人の罪や穢れを浄化する」といったことになったんでしょう。
まとめ: ガンガーはこんな女神!!
インドでも最も有名な川の女神ガンガーについて今回は紹介しました。
今のガンジス川はかなり汚いことで有名ですが女神は気にしないんでしょうか?
今後綺麗になってくれたらいいですね。
というわけで今回のまとめ
- ガンガーはガンジス川を神格化した女神
- ワニに直立不動で肩には水瓶を担いでいる
- シヴァ神の嫁
- 役目は「人々の罪や穢れの浄化」
- 元々は天界を流れる川
- ある事件で地上に降り立ったがシヴァ神の髪の毛に着地しないと地上が壊れていた