今回紹介するのは
禁断の兄弟愛
ヤミー
です。
インド神話に興味がある人はぜひ読んでみてください。
[スポンサーリンク]インド神話のヤミーとは?
ヤミーはインド神話における女神の一人で「ヴェーダ時代(紀元前1000~500年頃)」に信仰を集めています。
そのプロフィールは以下の通りです。
~ヤミーの基本プロフィール~
- 別名: ヤムナ、カリンディ
- 異名: ヤムナ―川の女神
- 名前の意味: 双子の女性形
- 夫: ヤマ
- ヴァ―ハナ(乗り物): 水牛(諸説あり)
- 出典: リグ・ヴェーダ
ヤミー: インド神話の始まりの兄弟の神
日本神話や聖書でも「2人の夫婦から始まった」といった感じで物語が始まります。
特に日本神話では、「イザナギとイザナミの兄弟夫婦から始まった」という感じです。
同じくインド神話でも「兄弟夫婦から世界が始まった」という記載があります。
この兄弟夫婦が「ヤミーとヤマ」で、太陽神「スーリヤ」と女神「サンジュニャー」が作ったと言われています。
ヤミー: 禁じられた兄弟愛からの夫婦愛
その記載ではこの兄弟夫婦は結構シビアなもので、エピソード的には以下のようになります。
~ ヤミーの兄弟愛 ~
妹ヤミーは兄であるヤマを愛し、積極的に、情熱的に誘惑をしている。
同じ寝床で横たわって、引き裂かれるような戯れをしようと誘って、子供を残すための夫婦の契りを交わそう・・・・。
こう囁くヤミーに対してヤマは
「他の者と戯れよ。我々が人間の倫理を乱すような関係になるべきではない」
とヤミーを拒絶する。
だが、彼女は
「兄弟にあるまじき行為によって起きる物事の責任は私が取る。太陽の目(創造神)をしばし欺いて、同じく兄弟である天地と同じように結ばれよう」
と引き下がることはなかった。
この後の結末自体はかかれていないそうですが、人類はこの夫婦から産まれたとなっているので・・・・・あとは分かりますね?
ヤミー: 最後に行きついた2柱の神様たち
人類誕生後、ヤマは人類初の冒険者となり、死の国(地獄?)を発見。
そこの初めての使者となり、死の国を統治して、法を守護する死の神になったそうです。
ヤマは仏教におけるあの人?
日本でも結構有名な「地獄の閻魔大王」。
この方のモデルがヤムで、ヤミーなどが仏教に取り入れられて中国語に翻訳されて日本に伝来していったと考えられています。
その一方、ヤミーは聖なる川の一つ、「ヤムナ―川の化身の女神」となっています。
今でも「生を象徴する女神」として崇拝されているそうです。
ヤミー: 神話における近親相姦って?
今の僕たちは科学的に見れば遺伝的な問題からタブー視されています。
ですが、神話では世界の始まりに近親相姦はよく見られます。
それは、
近親相姦は宇宙の秩序を超えたエネルギーが発生し、新たな世界が造られる
という理由があるからです。
ですが、これはあくまでも世界を生むための行為です。
秩序が確立したあとの世界においては必要のない行為であり、危険な行為でもあるので絶対のタブーとなっています。
まとめ: ヤミーはこんな女神
今回はインド神話の始まりでもある女神について解説させていただきました。
しっかりと神話では「こういう理由だからNG」といった記載がされているので倫理観が現代と被る部分もあるのかもしれませんね。
探してみるのも面白いかもしれません。
というわけで今回のまとめ
- ヤミーはインド神話における女神
- 太陽神スーリヤの子供?
- 兄「ヤム」と兄弟でインド神話の始まりの神
- 兄弟で夫婦になり、人類が誕生
- ヤミーはヤムナ―川の女神になった
- ヤムは地獄の閻魔大王に
女神辞典では「病んでる感じで、背徳的な行為をしている魅力的な女性」として描かれています。