今回紹介するのは
東洋の魔女
ヨーギニー
です。
インド神話に興味がある人はぜひ読んでみてください。
[スポンサーリンク]インド神話のヨーギニーとは?
ヨーギニーはネパールやチベットなどで信仰されている女神さまの一人です。
~ヨーギニーのプロフィール~
- 名前の意味: 女性ヨーガ行者、魔女
- 夫: シヴァ
- 出典: リグ・ヴェーダ
日本におけるヨーギニー
古代インドの修行者が輪廻転生から「解脱」するための修行法が「ヨーガ」です。
日本でも「ヨガ」として流行っています。
このヨガも昔は魔法、呪術的なものと思われていた。
ヨガのあのポーズが、昔のインドなどで呪術的なものと勘違いされたら、ちょっと面白いですね。
[スポンサーリンク]女神から邪悪な魔女へと
元々古い聖典「リグ・ヴェーダ」では、ヨーギニーは母神デーヴィーの一側面でもあり、彼女たちの賛歌もあったといわれています。
その後、時代が進むとその在り方も変わっていきました。
破壊神シヴァとその妻ドゥルガーの従者という存在に変化していき、夫と妻に奉仕するために作り出された存在でもあります。
その数は8人といわれていましたが、今は60人以上にまで膨れ上がっています。
その外見はカーリーという女神が影響しているのか
- 4本の腕
- それぞれドクロの杖、剣、縄、人間の生首
と非常に恐ろしい姿で描かれていて、人間の血の供儀を好んでいます。
→【カーリー】血と殺戮を好むインド神話のカーリーとはどんな女神なのか?
[スポンサーリンク]危険視されているヨーギニー
11~12世紀に入ってヨーギニーは仏教とヒンドゥー教の両方から語られるようになっていきました。
この語りによってヨーギニーは
- 人間を動物の姿に変える
- 空を飛ぶ
- 超能力を持つ
といった僕たちが一般的に持つ魔女的なものに変わっていきました。
この辺りで完全に女神ではなく、魔女になってしまったんでしょう。
ヨーロッパでもインドでも魔女に対する見方は基本同じ
ヨーロッパでは中世などで魔女狩りなどがありました。
この事件では罪なき人を無理やり魔女にしたりして暴行を加えたり、死刑に無理やり持っていったりしていました。
インドや周辺国でも同じで、人権意識が低い地方などでもヨーギニーと決めつけられた女性が村人から私刑されることもあったそうです。
ヨーロッパでは「悪魔と契約した人間」が魔女とされていて、インドでは「ヨーギニーは神秘的な箒に乗って空を飛べる」という迷信があります。
見たことのない疫病などが流行ると、それを誰かに責任転嫁するかのように集団ヒステリーが起きるのはどこの国のどの時代も同じですね。
[スポンサーリンク]まとめ: ヨーギニーはこんな女神
今回は西洋でいうところの「魔女」に関する女神「ヨーギニー」について紹介させていただきました。
女神からただ単純に恐れられる魔女になるというのは、あまりにも悲惨です。
インドでは「ヨーギニー狩りを禁止する法律」というのがあるそうで、それだけ問題視されています。
というわけで今回のまとめ
- ヨーギニーはチベットなどの女神
- 元は女神だったが時代が進むにつれて魔女になる
- 超能力を持ち、人間を動物に変えることができる
- インド北部やチベットでは「ヨーギニー狩り」があった
- ヨーギニーは法律で禁止されている