今回紹介させていただくのは
求愛が受け入れられなかった女神
モリガン
です。
ケルト神話に興味がある方はぜひ一読してみてください。
[スポンサーリンク]ケルト神話のモリガンとは?
モリガンはケルト神話における女神の1柱です。
「トゥアハ・デ・ダナーン神族」というケルト神話でも重要な一族でもあります。
~ モリガンのプロフィール ~
- 表記: Morrigan
- 種族: トゥアハ・デ・ダナーン神族
- 名前の意味: 大女王
- 「戦いの女神」、「性と豊穣の女神」
バイヴ・カハモリガンは戦いの女神でもある「マッハ」「ネヴァン」と共に行動をすることが多いです。
このことから、彼女たちを運命の三女神「バイヴ・カハ」と称することがあります。
残虐な側面を見せるモリガン
モリガン達3柱の戦いの女神は姿を自由自在に操ることが可能で、戦場には「ワタリガラス」の姿で現れます。
そして、戦場では兵士たちを鼓舞し、士気を高揚させ、残虐心を煽り、血みどろの戦いに駆り立てる。
こんな「無理やりにでも戦わせる」ようなことを行う性質なので、「異常であり、残虐な女神」としている文献もあります。
とはいえ、戦いでは負けると死ぬので、モリガンのような女神は最も必要とされている女神なのかもしれません。
[スポンサーリンク]性と豊穣の女神としての逸話
残虐な一面があるモリガンですが、その反面で「性と豊穣」としての側面も持ちます。
その逸話として有名なのは「豊穣と再生の神:ダグザ」との関係です。
~ダグザとモリガン~
ある日、川で水浴びをしていたモリガンに出会ったダグザは、彼女と交わった。
モリガンはその対価として「ダーナ神族と敵対しているフォモール族との戦いで、ダーナ神族を援助する」ということを約束した。
豊穣の神と交わることが、モリガンを豊穣の神としています。
戦いでは、モリガンは戦士を祝福し、加護を与えて援助しています。
モリガンは自分が気に入った戦士を見つけると、自分を若く美しい女性の姿に変えて誘惑します。
女神モリガンの愛を受け入れた者は戦女神の援助を受けることが出来る。
だが、ケルト神話においてモリガンの愛を受け入れず、女神を激怒させた英雄がいます。
それが、アイルランド神話最強の英雄、クー・フーリンである。
モリガンの確執と復讐の逸話
モリガンはクー・フーリンが自身の求愛を受け入れなかったことに激怒し、あの手この手で復讐しようとするエピソードとその後の関係についての逸話があります。
~モリガンとクー・フーリン~
自身の求愛を受け入れなかったクー・フーリンに対し、激怒したモリガンは復讐を誓った。
そこで、彼が別の戦士と一騎打ちをしている最中に「ウナギ」「牛」「狼」と複数の姿に変えて襲い掛かった。
だが、襲うことを事前に警告していたので、襲う度に軽く返り討ちにあい、ボロボロにされてしまった。
目を潰され、足を切り落とされたモリガンは復讐はできないと悟る。
そこで、最後にモリガンは「乳絞りをする老婆」に化けて復讐することにした。
一騎打ちで疲労困憊したクー・フーリンにミルクを与え、その隙に襲うとした。
クー・フーリンはミルクを与えてくれたモリガンに気が付いたのか、傷の手当てをして祝福した。
その後、モリガンはクー・フーリンの戦いにおいて補佐し、彼の危機を予言したりと、和解した。
彼の最後には、肩に止まってその勇姿を見届けています。
まとめ: モリガンはこんな女神様
今回はモリガンという残虐、その反面で魅惑的な面を見せる女神を紹介させていただきました。
クー・フーリンとの確執なども件も含め、クー・フーリンは色々なところに登場しますね。
最後はモリガンがデレたのかな?
という訳で今回のまとめ
- モリガンはケルト神話における女神様
- マッハ、ネヴァンの3柱で運命の女神「バイヴ・カハ」とよばれる
- 戦士を駆り立て、さらなる戦いを行わせる
- ダグザと交わることで豊穣の女神に
- クー・フーリンを誘惑したがあっさり断られる
- 腹いせに復讐するが全て失敗に終わる
- クー・フーリンに傷を癒されて和解し、以後クー・フーリンを手助けしている