今回紹介するのは
形無き女神様
シャクティ
です。
インド神話に興味がある人はぜひ読んでみてください。
[スポンサーリンク]インド神話のシャクティとは?
シャクティは「プラーナ時代」以降における女神さまの一人です。
~カドルーのプロフィール~
- 名前の意味: 「力」「能力」「性力」
- 別名: デーヴィー、マハーデーヴィー
- 異名: 大女神
- 別表記: シヴァの神妃たち
- 夫: 主に破壊神シヴァ
- 出典1: インド信仰の概念
- 出典2: マールカンデーヤ・プラーナ
形無き女神?
女神は「個人」ではなく、女神が持つ力そのものに便宜的に名前と姿を与えた存在が彼女となります。
シャクティは女神としての活躍や個性といった神話はありません。
純粋なエネルギーのみの存在です。
シャクティって誰が信仰されているの?
シャクティはヒンドゥー教の中でも、破壊神シヴァを信仰する「シヴァ派」から派生した「シャクティ派」の人たちです。
この人たちの考えでは、シヴァの力の源について
「シヴァ神の力の源は、妻たる女神たちが持つ性的エネルギーだ」
と、シヴァ神本体よりも力の源の性的エネルギーである「シャクティ」を神格化して、信仰しています。
神の力を神格化しているので、基本的にはどの宗派も信仰していますが、特に「シャクティ派」が熱心です。
[スポンサーリンク]シャクティって何が出来るの?
ただ純粋にエネルギーのみの存在って言われても・・・・。
ですが、この「シャクティ派」の理論では以下のように解釈されています。
~シャクティと合体?~
シャクティは神聖なエネルギーであると同時に、宇宙の根本原理でもある。
彼女と人間が合体することによって、インドの宗教において最も目標とされている「輪廻転生からの脱出」。
つまり「解脱」に到達することができる
この「合体」は「男女の性的合体」として実践する宗派もあれば、「ヨガ」を行い体内の「チャクラ」に眠っているシャクティを覚醒させる宗派もある。
シャクティとの合体はともかく、彼女を宇宙の根本原理としてとらえるというのは面白い考えですね。
他の女神でも「ヴァ―チュ」という女神が宇宙の根本原理としてとらえられることがあります。
インド全土に広がったシャクティ
シャクティという概念はヒンドゥー教諸宗派も受け入れて尊重しています。
また、インド神話の中核をなす「バラモン教」の伝来以前より、インド人は地元の女神への信仰を生活の基盤に置いていました。
こういった女神は「母神’(アンマン)」と呼ばれていました。
つまり、村人はヒンドゥー教の神々とは別に、自分たちだけが信仰する大地母神の像を村において崇拝していました。
神話では男性の神々が主役として活躍し、女神たちは裏方が多いです。
が・・・・これはあくまで神話上の話であって、実生活では女神が持つ力(シャクティ)を尊重する文化の方が根付いています。
[スポンサーリンク]まとめ: シャクティはこんな女神
今回は概念的な女神でもあるシャクティを紹介させていただきました。
エネルギーと性的に合体とはかなり難しいことを考えているんですね。
ヨガでシャクティを覚醒させる方が格好いいと思います。(小並感)
というわけで今回のまとめ
- シャクティはインド神話における女神
- 姿を持たず、エネルギーのみの存在
- シヴァを信仰する「シャクティ派」の人が熱心に信仰
- シャクティと合体することで解脱できるという考えあり
- シャクティという概念はインド全土で古くから根付いている