今回紹介するのは
運命に翻弄されし美女
ディアドラ
です。
ケルト神話に興味がある人はぜひ一読してみてください。
ディアドラとは?
ディアドラはケルト神話のヒロイン。
アイルランド・スコットランドにおうて登場し、種族は人間。
~ディアドラのプロフィール~
- 欧文表記: Deirdre
- 別名: Derdriu
- 種族: 人間
- 名前の意味: 災いと悲しみを招く者
ディアドラ: アルスター神話のヒロイン
トゥアハ・デ・ダナーン神族が人間との戦いに敗れ、地上の支配権を人間に渡した後の時代「アルスター神話」に登場したのがディアドラ。
ディアドラの名前の意味はアイルランドの言葉で、「災いと悲しみを招く者」という意味。
この言葉通り、ディアドラは「数多くの災い」をその身に受けた人間。
悲劇のヒロインとも呼んで差し支えない娘です。
ディアドラ: 破滅を予言された娘
そんなディアドラは「アルスター神話」の初期の物語に登場しています。
そんな物語の最初期においても、彼女は悲運に襲われています。
~破滅を予言された人間~
ディアドラはアイルランド島北東部を支配していたアルスター王国の家臣の娘として誕生。
その時、「この女の子は美しい女性に育つが、アルスターの男に死と破滅をもたらす」という予言が下された。
これを知ったアルスター王コンホヴァルは、その運命を回避するために
「この子を将来自身の妻に迎えるまで匿って育てる」
と宣言し、誰の目にもつかない森深くの砦に幽閉して育ててることになった。
乳母と番人以外の人間に会うこともなく成長したディアドラ。
彼女はコンホヴォル王の希望通り、とても美しい娘として成長した。
ディアドラ: ノイシュとの駆け落ち
美しい娘として成長したディアドラ。
そんな彼女は本当にアルスター王国の破滅を回避することができたのでしょうか?
~ノイシュとの駆け落ち~
美しい女性として成長したディアドラはコンホヴォル王と結婚・・・・・・。
することなく、ノイシュという男性に恋をしてしまった。
そして、ノイシュの兄弟の助けで駆け落ちをしてしまった。
当然、美しい婚約者を奪われた王は大激怒。
だが、怒りを隠して部下の戦士フェルグスに
「ノイシュとディアドラを許すから、彼らを迎えに行くよう」
と命じた。
しかし、これは王が仕掛けた罠であり、ノイシュとその兄弟は王の手勢に襲われた。
だが、彼らは数百人の王の戦士を道連れにして命を落としてしまった。
そして、王の怒りはディアドラ自身にも向けられたのである。
ディアドラ: 運命に翻弄された女神の最後
ディアドラは「王と、”ノイシュを殺した男”の二人の妻になる」という待遇を受けることになった。
だが、ディアドラはこの仕打ちに対して自ら命を絶ち、王に抗議するとともに自らの誇りも守ったのです。
そして、死亡したディアドラの墓はノイシュの墓の隣に作られた。
二人の墓両方からイチイの木がお互いの枝を絡ませて、決して引き離すことができなくなったという・・・。
まとめ: ディアドラはこんな女神
今回はケルト神話の女神ディアドラについて紹介させていただきました。
美しい女性になったけど、結婚相手を選べないのはつらいですね。
しかも、自分が好きな男性を殺した人間の妻になれというのは屈辱以外の何物でもないでしょう・・・。
という訳で今回のまとめ
- ディアドラはケルト神話のアルスター王国の娘
- 「美しい女性になり、王国の男に死と破滅をもたらす」と予言された
- 王は「自分と結婚するまで匿って育てる」とした
- ディアドラはノイシュという男性と恋に落ちて駆け落ちする
- 王の策略によってノイシュとその兄弟は殺される
- ディアドラは王とノイシュを殺した男の妻になるように命令される
- ノイシュは自殺して誇りを守った
- ディアドラとノイシュの墓はお互いに木の枝で固く結ばれた
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