今回お話するのは
元厨房の下働き騎士
ガレス
です。
なんで誠実な人間ほど先に死んでしまうんでしょうかね?
ガレスとは?
ガレスはアーサー王伝説における円卓の騎士の一人。
非の打ちどころのない最高の騎士として称えられるほど誠実な円卓の騎士です。
~ガレスのプロフィール~
- 欧文表記: Gareth
- あだ名1: ボーメン
- あだ名2: ボーメイン
- あだ名3: たけり狂うウルフ
- 初登場: キャクストン版第7巻1章
この他にも
- 円卓の騎士の冒険とロマンス
- 聖杯探索
- アーサー王の死
などに登場しています。
ガレス: ガウェイン兄弟で唯一の・・・・
ガウェイン4兄弟はアーサー王の親族マーゴースの子供たちであり、アーサー王の甥っ子たちに当たります。
- ガウェイン
- アグラヴェイン
- ガレス
- ガヘリス
の4人の円卓の騎士ですが、「アーサー王の死」においてガレス以外は憎まれ役で、いい扱いではありません。
特にガレスは兄弟たちが行った企みごとには参加せず、寧ろそのような行為を行ったことを嘆き悲しむほどです。
ガレス: 元厨房の下働き
ガレスは小さい頃は母親と過ごし、兄たちとは一切の面識がありませんでした。
ガウェイン兄弟は高貴な出身であり、その身分を明かせばすぐにでも円卓の騎士にはなれる家柄です。
なのにも関わらず彼は名前を名乗らず、ガウェイン兄弟の一人であるという身分を隠していました。
騎士として任命されるどころか騎士ケイによって「厨房」で働かせられました。
さらに男でありながら白く美しい手をしていたこともあって、「ボーマン(生白く弱弱しい)」という酷いあだ名を付けられました。
ガレス: 円卓の騎士になるための大冒険
ガレスは1年間ボーマンというあだ名を受けながらも厨房で働き続けました。
そして、ある乙女が宮廷に訪れ「自分が仕える貴婦人が赤の騎士に幽閉されている。助けてほしい」と依頼に。
しかし、その時貴婦人の名前が分からなかったので、名前のある騎士を派遣できませんでした。
そこで、円卓の騎士ランスロットは「自分が行きます」と名乗りを上げ出発。
その時、ランスロットはガレスを騎士として任命しています。
道中、「なぜこんな無名な騎士などを派遣したのか」といった感じで依頼主から罵詈雑言を浴びせられるなど困難はあったものの、ついに貴婦人を苦しめる赤の騎士と戦うことになりました。
この赤の騎士はガウェイン卿に似た「太陽の力を自分の力にする」かなり強い騎士であった。
圧倒されるも、一瞬の隙をついて勝利することが出来ました。
この冒険の成果を認められたことと、母親から出自を明らかにされたことにより、晴れて円卓の騎士の一員として認められることになりました。
ガレス: ランスロット派による殺害
自分を騎士にしてくれたのはランスロット卿。
こういったこともあり、ガレスはランスロット卿を敬愛しており、ランスロット卿もガレスを可愛がっていました。
ある大会では「ガレスが妻の為に優勝を目指している」と知ると、ランスロットは自ら大会を辞退するほど。(ガレスは大会で優勝)
ですが、ある事件が起きました。
それがランスロット卿とアーサー王の王妃グィネヴィアが不倫していることが露呈し、王妃グィネヴィアが火炙りの刑に処される日の刑場で起きました。
- ガレス
- ガヘリス
の二人はランスロット卿は必ずグィネヴィアを救い出すだろうと分かっていました。
いくら主君の妃と不倫をしたとはいえ、敬愛するランスロット卿に武器を剣を向けることが出来ない二人は、王の命令で仕方なくいることを示すために「非武装」でその場にいました。
当然、ランスロットは仲間を連れてグィネヴィア王妃を救出に来ました。
だが、最悪なことにランスロット卿は知らなかったとはいえ、その場で二人を含む数多くの騎士を殺害してしまった。
ランスロットも、二人の兄ガウェインもこのことに深く悲しみ、そして彼らの対立は避けられないものとなり、円卓の騎士の崩壊を決定づけることとなってしまった。
まとめ: ガレスはこんな円卓の騎士
今回は円卓の騎士の一人ガレスについて紹介させていただきました。
最も誠実な騎士で皆から愛されているからこそ、一番迎えてはいけない悲劇を迎えてしまった。
ガレスはそんな円卓の騎士です。
という訳で今回のまとめ
- ガヘリスは最も誠実な円卓の騎士の一人
- 身分を隠して宮廷の厨房係として1年間働く
- 赤の騎士という強き騎士を討伐し、円卓の騎士に
- ランスロット卿を敬愛し、ランスロット卿からも愛されていた
- 兄弟の中で企みごとには絶対に参加しなかった
- グィネヴィア王妃の死刑場でランスロット卿達に殺されてしまう
- この出来事でランスロット卿とガウェイン卿はお互いに深く悲しみ、対立を決定的なものにした
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