今回お話するのは
聖杯の獲得者?
エクター・ド・マリス
です。
兄に負けず劣らずの実力を持っていながら、苦労する騎士もいますよね。
エクター・ド・マリスとは?
エクター・ド・マリスはアーサー王伝説における円卓の騎士の一人。
実際の名前は「エクター」「エクトル」ですが、「エクター王」という騎士もいるので少しややこしいです。(本ページでは以下エクターとします。)
~エクターのプロフィール~
- 欧文表記1: Hector de Maris
- 欧文表記2: Ector de Maris
- 別表記1: エクトル
- 別表記2: エクトール・ド・マリス
- 初登場: キャクストン版第6巻2章
この他にも
- アーサー王の即位と欧州統一
- 円卓の騎士の冒険とロマンス
- 聖杯探索
- アーサー王の死
などに登場しています。
エクター: ランスロットの兄弟
エクターは円卓の最強の騎士ランスロットの異母弟である円卓の騎士の一人。
出身は「エクター・ド・マリス」の「マリス」で、前述した「エクター王」と区別するためにつけられることが多いです。
ランスロットの弟としてなのか騎士としての実力は物凄く高く、派手な活躍こそはないものの、様々な戦いにおいて武勲を立てるほど。
また、兄のランスロットの「冒険癖」「放蕩癖」に悩まされており、行方不明になるランスロットを探して世界を旅する苦労人。
エクター: 聖杯獲得?
エクターの特徴ある冒険譚として有名なのは「聖杯探索」で、彼は聖杯からの恩恵を受けた数少ない人間の一人です。
エクターは聖杯を求める旅を続けていた途中、謎の男と出会った。
この男はパーシヴァルという騎士でお互いに面識がなく、槍試合を行うことになった。
この試合で双方大怪我(エクターは重症、パーシヴァルは瀕死の重傷)を負ってしまう。
お互いに過ちを悔いながら死を待っていたところ聖杯が降臨し、二人の傷はたちまち癒されることになった。
その後、エクターはガウェイン卿と共に聖杯探索を続けたが、聖杯自体を手に入れることは叶わず、帰還しています。
エクター: ランスロットの探索
アーサー王伝説の最終戦争で、円卓の騎士はほぼ全員が亡くなってしまいました。
ただ、ランスロット陣営で戦っていたエクターは何とか生き延びています。
そして、戦争終結と同時に姿を消したランスロットを見つけるための旅に出ます。
7年間もの探索の末ランスロットを見つけることは出来ましたが、その時には既に彼は息を引き取っていました。
エクター: 最後の戦い
エクターは「兄のランスロットの死に目に立ち会うことが出来なかった悲しみ」を背負いながら自身の国へ帰国しました。
自身の国へ帰国したエクターは「ランスロットの遺言」を見つけ、遺言に従うことにしました。
ボールス卿たちと共に、聖地回復の為トルコ人との戦いに出向きました。
異教徒トルコ人の都に攻め込み、聖金曜日(復活祭前の金曜日)に戦死しています。
まとめ: エクターはこんな円卓の騎士
今回は円卓の騎士の1人エクターを紹介させていただきました。
聖杯の恩恵を手に入れることはできても、聖杯そのものを手に入れることはできなかった。
聖杯って気まぐれなんですかね?
という訳で今回のまとめ
- エクターは円卓の騎士の一人
- 「エクター王」との区別の為「エクター・ド・マリス」と呼ばれる
- 「ランスロット」の「異母弟」であり、苦労人
- 「聖杯探索」の途中のパーシヴァルとの一騎打ちで双方が瀕死の重傷
- 聖杯が降臨し、二人の傷が癒される
- 聖杯自体を手に入れることは出来ず
- 最終戦争を生き残った騎士
- ランスロットの遺言に従いトルコの都に攻め込み、「聖金曜日」に戦死
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