今回お話するのは
インド神話の太陽神
スーリヤ
です。
スーリヤとは?
スーリヤはインド神話における太陽を司る太陽神。
アディティという女神が産んだ神の一人であり、アーディティヤ神群の一人。
この神群はヴァルナという神を筆頭に8、もしくは12の神によって構成される。
スーリヤはその1柱とされているが、「アーディティヤ」が「スーリヤ」の異名として呼ばれることも。
空を遍く照らす日光と熱などが反映され、「ジャータ・ヴェーダス」と呼ばれることもある。
司法神のヴァルナやミトラの「眼」と共に下界を監視し、地上の人間すべての行いを監視する。
スーリヤの外見
元々チャリオット(戦車)が存在する時に生まれた神の為、戦車に乗っている。
それ以外の姿を記すのであれば
- 七頭の馬が曳く戦車に乗って天空を翔ける
- 二本の腕、四本の腕を持っている
- 二本の腕: 両手に蓮を持っている
- 四本の腕: 蓮、円盤、法螺貝、杖を手にしている
この七頭の馬が意味するのは
- 虹の七色
- 七つのチャクラの象徴
などといわれる。
スーリヤの熱すぎる体
スーリヤの誕生は諸説あります。
- 聖仙カシャパと女神アディティの子供
- 天空神ディヤウスの息子
- 雷神インドラの息子
- 原初の巨人プルシャの目から生まれた
その中でも、アディティの息子として誕生した時のお話です。
スーリヤは太陽神の為、全身から高熱を発します。
その熱さに耐えきれなかった母アディティが、生まれたばかりのスーリヤを放り出してしまったという。
太陽神スーリヤから発せられる高熱は、サンジュニャ―という女神と結婚をした後にも弊害となってしまいます。
結婚し、何人かの子供を産んだサンジュニャ―は夫の熱に耐えきれなかった。
その際に自分の影から身代わりを作り、スーリヤの妻として振舞うようにしてまで逃亡。
妻の逃亡に気が付いたスーリヤは工芸神トヴァシュトリに頼み込み、自分の輝きの「1/8」を削り取ってもらった。
そのおかげで熱の問題は解消され、サンジュニャ―は自分の元に戻ってきてくれた・・・・。
ちなみに、この時削り取られた「1/8の輝き」は神々の武具に加工されたという。
スーリヤの妻は誰?
前述したとおり、スーリヤの妻はサンジュニャーと記されています。
ですが、もう一人正式な妻として考えられている女神がおり、それが「暁の女神ウシャス」です。
「リグ・ヴェーダ」においてこう記されています。
地平線から太陽が姿を現すとき、彼は夜の闇を追い払い、生き物たちに力を与える。
いわゆる日の出の太陽なのですが、この時、暁の女神ウシャスも活躍をしています。
ウシャスの後にスーリヤが姿を現すので、「若い娘を追いかける男」という様子で比喩されることも。
なので、ウシャスがスーリヤの正式な妻であるという説もあります。
スーリヤの親族関係
父 | 聖仙カシュヤパ、天空神ディヤウス、雷神インドラ、原初の巨人プルシャ |
母 | 大女神アディティ |
妻 | サンジュニャ―、チャーヤー、ラグイー、プラバ、ウシャス、クンティー |
子供 | カルナ、スグリーヴァ、レヴァンタ、双子の兄ヤマと妹ヤミー、サーヴァルナ・マヌetc….. |
子供に関しては数多く存在しており、その子供たちも多大な活躍をしています。
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