【アーサー王伝説】第1巻2章 「アーサー王の生誕」
マーリンはユーサー王にイグレイン王妃と床を共にできるように計画を実行した。
その夜、王妃の夫ティンタージェル公はユーサーがいないことを知り、戦いに挑み戦死した。
公が死亡してから約3時間後、 マーリンの魔法でユーサー王はイグレインの夫に変身し、婦人はアーサー王を身籠り、ユーサー王は城を後にした。
婦人は夫が死んでいたことを聞き、床を共にした男は何者だったのかと嘆いた。
その後戦いは和解となり、ユーサー王はイグレインと結婚を果たすのであった。
イグレインとティンタージェルの間には3人の娘がいたが、ユーサー王の提案で、マーゴースはロット王、エレーンはネントレス王の妻になり、モルガン・ル・フェは修道院に入れられ、魔術を学んでからユーリエンス王の妻となった。
主な登場人物
- ユーサー王
- イグレイン
- ティンタージェル公
- ウルフィアス
- マーリン
- ロット王
- モルガン・ル・フェ
物語の感想
正直、しっかりとした書物でもあるアーサー王伝説をよんでこんなNTR展開を見るとは思いもしなかった。戦いの中でティンタージェル公が戦死し、夫の死後わずか3時間でイグレインはユーサー王との間にアーサー王を身籠りました。彼女は夫の死を知り、床を共にした男が誰だったのかについて悲しみましたが、この状況はNTRそのものでしょう。。。
円卓の騎士と言えば、困難に立ち向かい強敵と戦い、女性と恋に落ちる。といったのが典型的なお話だと思っていたからです。
ここで大事なのは「アーサー王が誕生する」ということが予言され、「マーリーンがアーサー王をとある場所で育てたいと話をして、それがユーサー王の名誉になる」といったことです。
何故ユーサーの手元で育てさせなかったのか?
実はこの出来事からわずか3年ちょいでユーサー王は逝去します。
そうなったとき、王の後継者争いはどうなるでしょうか?ユーサー王の子供は少なくともこの書物ではアーサー王ただ一人。
王の死後、その権力や領土を狙って争いが起きております。流石にアーサー王と言えど3歳では普通に暗殺されかねないです。
そのため、マーリーンはアーサー王を引き取り別の人間に育てさせようとしたのではないでしょうか?
出典1: トマス・マロリー「アーサー王物語 1(筑摩書房)」
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