今回お話するのは
死体を積み上げる騎士
アイアンサイド
です。
常に強い騎士ではなく、条件付きの強さの騎士が多いのはなぜなのでしょうか?
アイアンサイドとは?
アイアンサイドはアーサー王伝説における円卓の騎士の一人。
円卓の騎士の1人、ガウェインと似た能力を持っている円卓の騎士です。
その力は「徐々に力が増していき、最終的には7人分の力を発揮」する力。
~アイアンサイドのプロフィール~
- 欧文表記: Ironside
- 別表記: イロンシード
- 異名: 赤い国の赤い騎士
- 初登場: キャクストン版第7巻2章
- 円卓の騎士の冒険とロマンス
などに登場しています。
アイアンサイド: 元円卓の騎士の敵
アイアンサイドは元々、円卓の騎士を憎み敵対していた騎士です。
その初登場はマロリー著の「アーサー王の死」の、ガレスという騎士の冒険譚のエピソード。
~蛮行繰り返す赤き騎士~
アイアンサイドは「赤い国の赤い騎士」という異名で呼ばれていた。
その名の通り、赤一色の装備を身に着けており、自分を殺しに来た騎士を殺害。
その遺体を根城としていた森の木々にぶら下げるという行為を繰り返していた。
特に、アーサー王とその円卓の騎士ガウェインやランスロットには、憎悪に近い感情を持っていた程。
アイアンサイド: ガレスとの死闘と和解
そんなアイアンサイドは貴婦人を幽閉しており、その貴婦人の救出を引き受けたのがガレス。
ガレスにとっては初めての冒険であり、貴婦人の妹リネットと共に暴言を吐かれながらも、アイアンサイドと対峙することとなる。
~死闘と円卓の騎士~
ガレスとリネットは城を包囲していたアイアンサイドと対峙。
アイアンサイドは、ガレスの兄ガウェインと同じ特殊能力を持った最強の騎士。
だが、ガレスは敢えてアイアンサイドが最も強くなる昼に勝負を挑んだ。
当然、勝負はアイアンサイドが優勢で、ガレスは圧倒され続けたが、一瞬の隙をついてガレスは何とか勝利することが出来たのである。
敗北したアイアンサイドは、自分の名前を名乗ると同時に円卓の騎士への恨みの理由を明かした。
「昔自分が愛した女性の兄弟が、ランスロットかガウェインに殺されたと聞いた。その仇討ちを懇願されたからである」
この話が事実であるかどうかは不明だが、特に言及されていない。
ただ、その蛮行をガレスは許し、アーサー王の命でアイアンサイドは円卓の騎士に迎え入れらたのであった。
アイアンサイド: 特殊能力
アイアンサイドの能力はガウェインとほぼ同じ能力。
アイアンサイド | 太陽の高さと力が比例する。 昼以降は普通の力となる |
ガウェイン | 朝から正午までは3倍の力を発揮する。 |
ガウェインはブリテン島の出身とされており、彼の力は「ケルト人の太陽信仰」からきている。
ただ、アイアンサイドはブリテン島外の騎士なので、その能力の由来は正しくはない。
では、何故アイアンサイドはガウェインと同じような能力を持っているのでしょうか?
何故ガウェインと似ているのか?
一つの説としてガレスの冒険譚の誕生にあると言われている。
ガレスの冒険譚は、現在知られていないフランスの物語を元に作られたのでは?
つまり、何かの物語を参考にし、その過程でアイアンサイドが創作されたという説である。
だが、ガウェインの能力と似ていることから、「ガウェイン=アイアンサイド」として物語を作った可能性も十分にある。
まとめ: アイアンサイドはこんな円卓の騎士
今回は円卓の騎士の一人アイアンサイドについて紹介させていただきました。
ガレスとの決闘は、ガレスが絶世の美女の応援を受けて百人力を振り絞ったから・・・・。
やはり美女からの黄色い声援は最強か・・・・・
という訳で今回のまとめ
- アイアンサイドは円卓の騎士の1人
- 元円卓の騎士と敵対していた騎士
- 赤一色の武具を身に纏っていた
- 殺害した騎士を森の木に吊るす蛮行をしていた
- ある乙女を幽閉し、救出に来たガレスと一騎打ち
- 敗北したが、今までの蛮行を許され円卓の騎士になる
- ガウェインと同じ「太陽の高さと力が比例する」
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