今回お話しするのは
ソロモン72柱の悪魔
アスモデウス
に関するお話です。
アスモデウスとは?
アスモデウス(Asmodeus)はユダヤ教とキリスト教の悪魔の一体。
旧約聖書外典の『トビト記』などに登場し、アスモダイオス、アシュメダイ、アスモダイ、アスモデとも呼ばれる。
魔術書グリモワールの一つ『ゴエティア』では、悪霊の72人の頭目の一人に挙げられている。
アマイモン配下の東方の悪魔の首座で、72の軍団を率いる序列32番の大いなる王とされています。
同じ階級の悪魔では「ヴィネ」が存在します。
細心の注意が必要なアスモデウスの召喚
アスモデウスはソロモン72柱の悪魔の中でも、最も慎重に召喚しないといけない悪魔です。
怠ると不利益がもたらされてしまいます。
守るべきルールは
- 足でずっと立たせておく
- アスモデウスが帽子などを被っていたら外させる
- 召喚者の母国以外の言語で儀式を行う
- アスモデウスの上司の影響を考慮してヨーロッパ以外の大陸で儀式を行う
の4つぐらいです。
これが全部できないとアスモデウスに欺かれてしまいます。
アスモデウスの外見
牛・人・羊の3つの頭とガチョウの足、毒蛇の尻尾を持ちます。
手には軍旗と槍をかかげ地獄の竜に跨り、口から火を噴くといわれています。
ただ、この頭はそれぞれ似ているというだけで正確にその動物の頭かどうかは不明です。
アスモデウスは何をするのか?
アスモデウスはやりたいことを好き勝手する悪魔としても有名です。
羊やガチョウ、雄牛などが性に貪欲と信じられていたのか、
- 人間に放蕩と過ちの種を振りまく
- 夫婦の性交渉を邪魔する
- 夫が不貞を働くように仕向ける
といったことをやります。
それ以外に関しては「汝はアスモダイなりや?」と問うと
- 諸徳の指輪
- 算術
- 天文学
- 幾何学
- 手工芸
- 質問に対する完全完璧なる回答
- 他者を無敵に
- 宝物の所在
などを明かしてくれます。宝物に関しては守ってくれることもしてくれます。
ただ、性に関する悪行をするのにもかかわらず、性に関する知識はくれません。
ソロモン王に打ち勝った?アスモデウス
「アスモデウスさんはあきらめない」という漫画から色欲満載なアスモデウス
アスモデウスさんはあきらめないでも少し言及がありましたが、
魔導書「Testament of Solomon」において以下の物語があります。
~ソロモン王の指輪の争奪戦~
アスモデウスはソロモン王に従えさせられた悪魔ベルゼブブに呼び出され、神殿で儀式に使う用の土器の材料の年度をこねる作業に従事していた。
その後、晩年のソロモン王が神の寵愛を失って罰を受けることになった時、アスモデウスは
「ソロモンの指輪を渡すなら助けてやる」
と誘惑し、約束を破って指輪を奪うことに成功、ソロモン王を追放した。
その後、指輪を海に捨ててソロモン王に変わってイスラエル王国を数年支配した。
だが、ソロモン王がたまたま購入した魚のお腹の中から運よく「ソロモン王の指輪」があった。
そして、国に戻って指輪の力でアスモデウスを打ち倒し、玉座に帰り着いた。
アスモデウスは一度勝利し、運悪く敗北してしまったことです。
指輪を一生側においておけばよかったのに・・・・・。勿体ない。
トビト記のアスモデウスの悪行
旧約聖書外典『トビト記』は捕囚の地に生きたユダヤ人、トビトの物語である。
昔々、アスモデウスはサラという美しい娘に取り憑き、サラが結婚するたびに初夜に夫を絞め殺した。そんなことが7度も起きたため、サラは悪魔憑きと呼ばれるようになった。
そんなある日、トビトの息子トビアとアザリアという二人の若者が街を訪れた。
アザリアはトビアに「サラと結婚しろ」というが、トビアは「自分は一人っ子だ」と言って一旦は断る。
しかしアザリアに「魚の内臓を香炉に入れておけば大丈夫だ」と言われ、いやいやながら結婚を承諾した。
結婚の初夜、トビアがサラの部屋でアザリアに言われた通りに香炉を焚いたところ、アスモデウスは部屋から逃げ出し、そのあとをアザリアが追いかけた。
アザリアの正体は大天使ラファエルであり、天使の姿を現した彼は首尾よくアスモデウスを捕らえ、エジプトの奥地に幽閉したという。
ちなみにアスモデウスはサラ自身には手を出さなかった。
まとめ: アスモデウスはこんな悪魔
今回はソロモン72柱の悪魔アスモデウスを紹介させていただきました。
アスモデウスはあきらめないではポンコツっぷりが伺え、元の凶悪な悪魔からは想像できない可愛らしさがあります。
というわけで今回のまとめ
- アスモデウスはソロモン72柱の悪魔の序列32番目の王
- 全悪魔の中で最も注意して召喚する必要がある
- 男女間の邪魔をしたり性に関する悪事を働く
- ソロモン王を一度出し抜いたが運悪く敗北している
- サラという女の子に取り付いて結婚した男性を初夜に殺しまくっている
次はメギド72におけるアスモデウスの紹介です。