今回お話するのは
選定の剣の返還
ベディヴィア
です。
主君の剣を返還するという大役を請け負った重要な騎士です。
ベディヴィアとは?
ベディヴィアはアーサー王伝説における円卓の騎士の一人。
アーサー王に忠実に従い、その最期までを看取った騎士。
~ベディヴィアのプロフィール~
- 欧文表記: Bedivere
- 別表記: べディヴィエール
- あだ名: ベドウィル・ベドリバント(恐るべき膂力のベディヴィア)
- 初登場: キャクストン版第5巻6章
この他にも
- アーサー王の即位と欧州統一
- 円卓の騎士の冒険とロマンス
- アーサー王の死
などに登場しています。
兄ルーカン、従兄弟のグリフレットと共にアーサー王に仕えた兄弟の円卓の騎士でもある。
最終戦争の生き残り
ベディヴィアはアーサー王物語において「ローマ遠征」「馬上槍試合」などに参加はしている。
だが、その全ての戦いにおいても目立った戦績はない。
だが、アーサー王物語の最期に訪れるモードレッドとアーサー王の2つの陣営による「円卓の騎士最大の内戦」では両方の陣営は壊滅。
カムランの戦いでモードレッドは戦死、アーサー王も頭に致命傷を負った。
そして、この戦いで両陣営はほぼ全滅したが、アーサー王陣営では
- ルーカン
- ベディヴィア
の2名だけが生き残ったという。(ルーカンは瀕死の状態)
ベディヴィアの役目
カムランの戦いの後、ベディヴィアは自分の死を悟ったアーサー王からある命令を受ける
エクスカリバーを湖に返還せよ
ただ、彼は剣を惜しんで2度も嘘の報告をアーサー王にしている。
いずれもアーサー王には見抜かれており、3度目にして湖にエクスカリバーを投げ入れた。
女性の手が剣を受け止めるのを見届けた後、彼は修道院に入り、隠者として余生をひっそりと送った。
伝承ごとのベディヴィアの活躍
アーサー王伝説の彼の活躍はこういった終盤ですが、伝承によっては目まぐるしい活躍をしています。
特に目立つのが中世ウェールズの物語「マビノギオン」に収録されている「キルッフとオルウェン」です。
この物語では「片腕がない隻腕の騎士」として登場しており、
隻腕の騎士でありながら、彼の槍一突きは他の騎士の九突きに匹敵し、その働きぶりは物語に登場する他の3人の騎士よりも早く敵に血を流させた。
と惜しみない称賛を浴びるほど。
また、この他の伝承でも「モン・サン・ミシェルの巨人と戦った」といった物語もある。
日本におけるベディヴィア
円卓の騎士であるベディヴィアは日本のエンターテイメントでも度々登場します。
- モンスターストライク
- Fate/Grand Order
- ミリオンアーサー
など有名なゲームにその姿と共に現れています。
絵柄では「隻腕」といった形で、腕が無いわけではないが、「片腕が何かしら工夫した絵柄」になっている場合が多い。
元々、あだ名の由来でもある「恐るべき膂力のベディヴィア」という屈強な騎士の部分も反映してのことでしょう。
まとめ: ベディヴィアはこんな円卓の騎士
今回は円卓の騎士の1人ベディヴィアについて紹介させていただきました。
彼の原典は日本では「アーサー王物語」という認識が強いですが、実のところ正確には分かっていないという状況です。
ただ、彼が王に忠実に従い、最期まで看取った忠実な騎士であることは間違いありません。
という訳で今回のまとめ
- ベディヴィアは円卓の騎士の1人
- 兄ルーカンや従兄弟のグリフレットと共に従った
- アーサー王物語の最後の戦いを生き抜いた
- 王の剣を湖に返す役目を担った
- 余生を修道院で過ごしている(戦いで死んだという話もある)
- マビノギオンでは「隻腕の騎士」として活躍している
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