今回紹介させていただくのは
葬祭の女神
ネフティス
です。
日本でも有名な神様「アヌビス」、その母親というのを少しだけ学んでみましょう。
ネフティスとは?
ネフティスはエジプトの第七ノモス「バーツ」で信仰されていた、死者を護る総裁の女神。
日本でも有名な死の神アヌビスの母親でもある。
~ネフティスのプロフィール~
- 別名: ネベト=フゥト
- 夫: セト
- 名前の意味: 城の女主人
- 信仰地域: ノモス「バーツ」
四柱の神の末妹
女神ネフティスは
- 大地の神「ゲブ」
- 天空の女神「ヌト」
との間に生まれ、
- 冥界の神「オシリス」
- 戦争の神「セト」
- 豊穣の女神「イシス」
の4兄弟の末妹となっている。
姉であるイシスは「玉座」を神格化したものであり、それに対してネフティスは「城を神格化」した存在と言われる。
また、この4兄弟は兄弟で結婚をしており、
- オシリスとイシス
- セトとネフティス
で結婚を果たしているが、ここで少し問題があった(後述)
ネフティスの外見
ネフティスは腕に羽を付けた女性の姿、人間の女性の姿などをしている。
そして、
- 頭の上には名前を示す「ヒエログリフ」
- 細身の衣装
- 宝石が施された装飾品
などが描かれている。
また、死者を護る神ということでもあるので、姉イシスも描かれており
- 死者が納められた棺の頭側
- 死者の臓器が納められたカノプス壺
どちらかで描かれている。
この時イシスは、「隼」、「鳶」などの姿で描かれているという。
実兄オシリスへの深い愛
前述したとおり、ネフティスは次男のセトと結婚をした。
ただ、長兄のオシリスを夫のセトより愛していたネフティスは、ある過ちを犯した。
オシリスを愛していたネフティスは、彼との関係を持つためにあの手この手を使った。
酒でオシリスを酔わせ、妻イシスに変装したりした。
その結果、オシリスとの間に「死の神」アヌビスをもうけた。
だが、不倫によって赤ん坊を作ったことにより、セト神の怒りを恐れた彼女は、アヌビスを葦の茂みに捨ててしまったのであった。
姉イシスとの関係
姉との間にはオシリス関係で仲が悪いように思われる。
しかし、実際にはオシリスが、セト神に身体をバラバラにされて殺害された時、2柱は協力してその身体を探すこともしている。
そして、オシリスの復活に成功を果たし、ネフティスは死者の守護神、葬祭の女神となっている。
また、アヌビス神をイシスが発見して養子に迎え入れたりもしており、特段仲が悪いというわけではなさそうである。
まとめ: ネフティスはこんな女神
今回はネフティスについて紹介せていただきました。
神話の世界では、親族で結婚、子供を作るといったお話がよくあります。
かつての倫理的にはそれが普通だったのでしょう。(今は医学的な観点で良くないとされていますけどね)
それを象徴する神話の1つが、この神様の一族です。
という訳で今回のまとめ。
- ネフティスは死の神アヌビスの母親
- ゲブ、ヌトの子供であり、4兄弟の末妹
- 次男のセトと結婚した
- 長男のオシリスを愛しており、過ちを犯している
- 策略でオシリスの子供(アヌビス)を授かった
- 夫の怒りを恐れてアヌビスを捨ててしまう
- 姉のイシスとはオシリスを助けるために協力をしたりする
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