今回紹介するのは
地上の蛇の女神
カドゥルー
です。
インド神話に興味がある人はぜひ読んでみてください。
インド神話のカドゥルーとは?
カドゥルーは「プラーナ時代」以降における女神さまの一人です。
(以下カドルーとします。読みやすいと思いますので)
~カドルーのプロフィール~
- 名前の意味: 「黄褐色の」「まだら模様の」
- 別表記: カドルー
- 夫: カシュヤバ
- 出典: プラフマー・プラーナ
ヴェーダ時代
古き聖典の「ヴェーダ」では、「天と地の神」は「天空神ディヤウス」と「女神プリトヴィー」でした。
時代が進むと、二人の存在が薄れていき、天地の神の特徴は数多くの神々に引き継がれていきました。
その1人が「大地の女神:カドルー」です。妹はヴィナタ―です。
カドルーの数多くの息子たち
13世紀前後に作られた聖典「ブラフマ・プラーナ」には彼女の話があります。
そこではカドルーとその子供に関するお話があります。
~カドルーと1000人息子~
カドルーとその妹ヴィナタ―は聖仙カシュヤバの妻となりました。
二人は夫の為に尽くし、その褒美として何か欲しいものはあるのかと問われた。
カドルーは「1000人の優れた息子が欲しい」と望み、ヴィナタ―は「カドルーの息子よりも優れた息子が欲しい。ただし、二人まででいいです。」
こうして、カドルーは1000人の息子の卵を産み、ヴィナタ―も2個の卵を産んだ。
そこから500年経つまでにカドルーの卵は全て孵化した。
ヴィナタ―の方は紆余曲折ありましたが、「暁の神アルナ」と「鳥類の王ガルダ」が生まれました。
カドルーは妹を騙して奴隷に
カドルーは悪知恵が働くといったエピソードがあります。
それが、目次にもある妹のヴィナタ―を騙して奴隷にしたエピソードです。
それが乳海撹拌におけるとある賭けです。
~馬の尻尾は何色?~
神々とアスラが海をかき混ぜて霊薬「アムリタ」を作ることになった。
そのかき混ぜている途中で神や生き物、物品などが次々と生まれてきました。
その際、「天馬(ペガサスのような馬?)」が飛び出した時、カドルー姉妹はとある賭けをしました。
「天馬の尻尾の色は何色か?負けた方が500年間奴隷になる」
カドルーは「尻尾の色は黒だ」と賭けたうえ、嫌がる息子たちを呪いで脅し、「天馬の尻尾」に張り付かせた。
白い天馬の尻尾は息子たちで黒くなり、ヴィナタ―はイカサマで敗北し500年間奴隷になってしまった。
妹の息子の活躍でカドルーの子供たちが・・・
しかし、その後ヴィナタ―の息子のカドルーが雷神インドラと共謀して母を解放。
カドルーの息子たちは逆に嵌められて、食料とされてしまいました。
カドルーの息子たちは、母親のせいで永遠の苦しみを受けることになりました。
一番の被害者はカドルーの子供たちという・・・・・。
まとめ: カドルーはこんな女神
今回は蛇の女神でもあるカドゥルーについて紹介させていただきました。
どの神話でも、蛇って知恵の象徴だったり悪知恵のイメージがあるんですね。
それだけ蛇の頭の良さを表しているんでしょうか・・?
というわけで今回のまとめ
- カドルーはプラーナ時代以降の女神
- ナーガ族の始祖
- 1000人の息子を産んだ
- 妹との賭けで、卑怯な手を使って勝利、奴隷にする
- 妹の息子の活躍で妹が自由になる
- カドルーの息子たちは母の因果で永遠の責め苦を受けることに