【アーサー王伝説】第21巻7章 グィネヴィア王妃の出家

イギリス各地方で、アーサー王は死んでいないという話が広まっていた。
王はイエスの御心によって別の所に行き、いつか異なる十字架を得るために帰ってくるのだと考える人が多かった。
そのため、各地に王の墓が建ち、そこには
「ここにアーサー王は眠る。過去の王にして未来の王」
と記されていたのであった。
さて、グィネヴィア王妃はアーサー王、モードレッドが死んだことを聞き、5人の侍女と共にアームズベリーに密かに向かった。
そこで尼僧となり、自分の罪を世界のどの罪深い女性よりも厳しくし、苦行を課したのであった。
一途に祈りを行い、慈善の日々を過ごすという、誰しもが驚くほどの高潔ぶりであったという。
主な登場人物
- ベディヴィア
- グィネヴィア王妃
物語の感想

アーサー王が死んだという噂もあれば、死んでいない。必ず王は帰ってくるというものもいる。
新しい物好きのブリテンの民たちも、荒廃した国を見てやはりアーサー王を求めた。
過去の王にして未来の王。如何に新しい王が現れようが、アーサー王の存在が過去のものになろうとも、ブリテンは必ずアーサー王と共に歩んでいく。とも受け取れる。
さて、グィネヴィア王妃は全ての罪を背負い、尼となって生きることにした。
ブリテンの民からしたらとんでもない罪を犯してしまったが、彼女はそれを認めて、自分に他の誰よりも厳しい苦行をかした。
だからこそ、この後のランスロットとの会合での彼女の悲しみがより大きなものになる。
出典: トマス・マロリー「アーサー王物語 5(筑摩書房)」
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