【マモン】「強欲」を体現する七大悪魔の1柱とは?

今回お話する悪魔は

地獄で最も欲深い悪魔

マモン

です。

人間だれしも欲を持っていますからね。その中でも特に財産に関する悪魔らしいです。

この悪魔を少し深堀していきましょう。



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マモンとは?

マモンとは?

マモンは聖書に登場する悪魔。

キリスト教における「七つの大罪」の「強欲」を体現する。

~マモン~

  • 英語表記: mammon
  • 別名: マンモン、アマイモン
  • 名前の意味: 富・金・財産
  • 出典: 聖書「マタイによる福音書」

言葉の語源は諸説あるが、「人の信頼するもの」などもある。

「信頼するもの」が「金」か「人」か・・・・あなたはどっちですか?


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「強欲」を体現する悪魔

「強欲」を体現する悪魔マモン

知っての通り、キリスト教(主にカトリック教会)において許されない罪が7つあります。

それが金銭を搔き集めるという他者の貧困の上で成り立つ「強欲」であり、それを体現する悪魔がマモンです。

「強欲」=「富」「権力」

などであり、これらを過剰に求めることは

  • 隣人を蹴落として幸せにしない
  • 神に守られて生きているという意識の希薄(神の否定)

といったことに繋がる可能性があるとされる。

元々、キリスト教の聖書では「富を多く持つ者は貧しい者に分け与え、その人を救いなさい」という言葉があります。

直接「強欲が悪い」とは明記されていませんが、こういった行為を戒めるために誕生した言葉が「強欲」であり、

「そういった行為に人間を走らせるのは悪魔マモンのせいだ」

としたのでしょう。



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天界に戻りたくはない

マモンは天界に戻りたくはない

17世紀の天使と悪魔の戦いを描いた「失楽園」ではこのように記されている。

マモン達含む数多くの悪魔たちは天界での戦いに敗北し、地獄に落とされた。

悪魔たちは天界に戻り、自分たちの元の位に戻る為に再び戦争を仕掛けることも辞さない覚悟を持つ。

だが、その中でもマモンは戦争に反対していた(積極的ではなかった)。

天界に戻りたくない。
この地獄には豊かな金鉱脈があり、部下を使ってその地域に我々が住む「万魔殿」を建てた。
その中も煌びやかに装飾することができた。
こここそが私にとって天界なのだ。

地獄は強欲なマモンにとっては「楽園」そのものだった。

戦争なんてしたら自分の今の地位も財産も失ってしまう可能性がある。

だからこそ、マモンは天界に戻る必要がないのである。



皮肉の言葉「マモン」

皮肉の言葉「マモン」

マモンは英語(キリスト教)で「mammon(悪徳としての富)」を意味していて、フランスの詩人ヴィクトルはこの悪魔のことを「地獄のイギリス大使」と呼んだとのこと。

時は19世紀、イギリスは産業革命による強大な軍事力と経済力を背景に「大英帝国」となっていた。

世界中の国を植民地にして、その植民地と不当ともいえる貿易によって多額の富を獲得。

その姿はまさに「悪魔」と揶揄されるほど。

フランスの詩人ヴィクトルは、この当時のイギリスの繁栄ぶりを皮肉る為に悪魔の名前「マモン」を使ったといわれている。

このように不当な方法で巨万の富を稼いだ人間には、こういった言葉で皮肉るのがいいでしょう。



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マモンとマタイによる福音書

マモンとマタイによる福音書

前述する背景と重なる部分もあるが、マモンの言葉はシリア地方では「富」「金」という意味です。

新約聖書の「マタイによる福音書 6章24節」の「神と富」にはこんな言葉が記されている。


だれも、二人の主人に仕えることはできない。
一方を憎んでた方を愛するか、一方に親しんでた方を軽んじるか、どちらかである。
あなたがたは、神と富とに仕えることはできない。

この文章は「神に仕える者は富に執着してはいけない」という意味で解釈される。

私が読んだ聖書には「富」と直訳されていましたが、原本(英語)には「マモン」と記されているでしょう。

この部分で「マモンは人を神から背かせる悪魔のような存在」と解釈されたと考えられる。

事実、文化の発達で人間社会は豊かになったが、それに伴い富や権力、名誉に固執する者が増えた。

マモンというのは人の心に常に存在する悪魔で、聖書はその悪魔に負けないように語り掛けているのかもしれない。



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まとめ: 7大悪魔の1柱「マモン」

まとめ: 7大悪魔の1柱「マモン」

今回はキリスト教における7大悪魔の1柱「マモン」について紹介させていただきました。

「お金」を持つことは悪いこととは言いませんが、過剰に求めすぎるのはいけないんでしょうね。

現代社会では「お金がないと生活できない」ので、「お金を求める」≠「強欲」ではありません。

「もっとお金を求める」なら「強欲」になるので、気を付けていきましょう。(キリスト教では神の元に平等という考えがあるんですがね・・・・・・)


という訳で今回のまとめ

  1.  マモンはキリスト教の「強欲」を体現する悪魔
  2.  人間を「富」「権力」「名声」に固執させる
  3.  マモンにとって金脈が多い地獄は天国よりも楽園
  4.  展開に戻ることに執着していない
  5.  19世紀のイギリスを皮肉る言葉として「地獄のイギリス大使」に使われている
  6.  聖書には「神と富の両方に同時に仕えることはできない」としている
  7.  悪徳司祭が「寄付金を出さないのはマモンが憑りついているから」と信者を脅したこともある

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