今回紹介するのは
英雄の知恵に負けた女神
スラサー
です。
インド神話に興味がある人はぜひ読んでみてください。
インド神話のスラサーとは?
スラサーは英雄物語における女神さまの一人です。
蛇人種族であるナーガの一人で、英雄物語にその名前を登場させている女神さまです。
~スラサーのプロフィール~
- 名前の意味: 「芳香」「良き味わい」
- 異名: スラサー
- 夫: なし?
- 出典: ラーマーヤナ
通過儀礼?
この後出てくる神話では「口の中から出てくる」といった部分があります。
これは「死から再生する通過儀礼」を表現しているという説があります。
「子供(幼い)のあなたはもう死んだ。大人として生まれ変わりなさい」という、成人式のようなもの。
スラサーによる試練のお話
スラサーは英雄物語「ラーマ―ヤナ」にその名前が出ており、あることにおいて活躍をしています。
それが、主人公ラーマの妻シータが誘拐され、猿人ヴァナラ族がその行方を捜していた時にあります。
~スラサーとハヌマーン~
ラーマを探していたヴァナラ族の英雄「ハヌマーン」の元に醜く恐ろしいラークシャサ族(鬼神)の女が立ちふさがった。
この女がスラサーであり、神々から「ハヌマーンの武勇が見たい」と依頼され、このような行為に出た。
スラサーはハヌマーンに「私に食べられなければ、ここを通ることはできない。私の命令は絶対だから従ってもらう」と試練を与えた。
ここを通らなければシーターを探索することはできない。
そこで、知恵を絞ってスラサーに自分の体を大きくしながら
「そんな小さな口では私を食べることはできないんだが・・・・」
と挑発した。
スラサーは呼応するかのように口を大きく開けていくと、100㎞を超えるほどの大きさまで開いていった。
その瞬間を見切ったハヌマーンは自分の体を一瞬で親指の大きさまで小さくし、スラサーの口の中に飛び込んですぐに出てきました。
ずるく感じるが、「スラサーに食べられる」という条件を満たした。
すると、スラサーは元の美しい女神に戻り、ハヌマーンの知恵と勇気を祝福したという。
たしかに、自分の体を大きくし、タイミングよく小さくして口の中に飛び込むというのは勇気がいりますし、知恵もいるでしょう。
スラサーの試練後に出てきた哀れな鬼神
スラサーの試練を乗り越えて分かれた直後、ハヌマーンの前に本物の鬼神シンヒカーが現れました。
シンヒカーは大きな口を持ち、不意打ちにハヌマーンを食べてしまいました。
ですが、ハヌマーンはスラサーとの経験を生かし、瞬時に体を小さくしていた。
そして、シンヒカーを体内から八つ裂きにして脱出してしまいました。
もし、スラサーと出会う前であったら負けていたかもしれません。
悪役であっても同情してしまうほど運が悪かったですね・・・・。
[スポンサーリンク]まとめ: スラサーはこんな女神
今回はモンスターハンターのハプルボッカに近い女神スラサーについて紹介させていただきました。
100㎞とか大きすぎませんかね?フルマラソン2回走っても足りませんよ?
というわけで今回のまとめ
- スラサーは英雄物語における女神
- 英雄ハヌマーンに試練を与えた
- 食べられて無事なら試練クリア
- 挑発に乗って口を100㎞まで広げた
- ハヌマーンは機転でスラサーの試練を乗り越えた
- 見た目は醜いが、実際は美しい女神