今回紹介するのは
豊穣と幸運の女神
シュリ―
です。
インド神話に興味がある人はぜひ読んでみてください。
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インド神話のシュリ―とは?
シュリ―はインド神話における女神の一人で「ヴェーダ時代(紀元前1000~500年頃)」に信仰を集めています。
そのプロフィールは以下の通りです。
~シュリ―の基本プロフィール~
- 別名: ラクシュミー
- 別表記: 吉祥天
- 名前の意味: 「幸福」、「繁栄」
- 夫: ヴィシュヌ
- ヴァ―ハナ(乗り物): フクロウ(諸説あり)
- 出典: インド外の古代信仰
このシュリ―を見る前にインド神話に関するとある一つの性質を見ていきましょう。
インド神話の特徴
インド神話では地域ごとや村単位での神様が多い。
そこで「似たような性質の神様は一つの神に統合」することで、吸収された側が神話から姿を消す。
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シュリーと似ている女神が・・・?
実はシュリ―という女神は特徴や名前、シンボルマーク、性格などがラクシュミーと似ています。
ラクシュミーは
- 幸運と繁栄の女神
- 性格は移り気
- シンボルは蓮の花
といった特徴がありますがまさにシュリ―と同じ女神ですね。
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シュリーは元々はインドの女神さまではない?
このシュリ―は元々はインド神話の神様ではないという話があります。
神話学者に松村一男さんの著書「世界女神大辞典」では、インド外部に住む別の民族の女神がシュリ―という話です。
その後、インドに持ち込まれて「蓮の花」や「ゾウ」と関連付けられています。
「ヴェーダ」においてシュリ―は「彼女は泥と共に住むことを祈願され、像の声に喜び、メス牛の糞の中に住まう」と記されています。
記載が示す意味
泥の中に生まれ出たのにも関わらず泥に汚れない葉と花を持つ蓮がシュリ―の植物。
そして、牛糞は肥料になることから豊作を呼ぶ
また、シュリ―は数多くの男神と関係を持っていたが、特定の夫は持っていなかったようです。
子供もいません。
シュリーの結合と消滅
元々、ヴェーダの最初期の頃、ラクシュミーは「幸運」という意味を表していて女神ではありませんでした。
その後、後期になると「幸運と不幸を支配する女神」と格上げになりました。
ですがこの時でもまだ「シュリ―」とは関係性はありません。
そして、4世紀ごろになって英雄物語の「マハーバーラタ」の時代にラクシュミーはヴィシュヌ神の妻となり、蓮の花の上に乗る女神となっていきました。
この時ぐらいにシュリ―とラクシュミーが合体して、シュリ―という名前は消えていったのかもしれませんね。
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まとめ: シュリ―はこんな女神
今回は幸福などを司っていた神様を紹介しました。
インド神話の特徴の「同じような神様は結合して消えていく・・・・」この特徴をどう捉えるかはその人次第です。
下の女神辞典では「ピンク髪の可愛らしい女の子(肌面積は少し多め)」のイラストですので気になる方は見てみてください。
というわけで今回のまとめ!!
- シュリ―は「幸運」「幸福」の女神
- 三大女神ラクシュミーと同じ性質を持つ女神
- 元はインド外部の民族の女神
- インドに入り、ラクシュミーと統合
- 蓮の花に乗った女神様