今回お話するのは
ブリトン人が継承者
ウェールズ神話
です。
ケルト神話に興味がある人はぜひご参考にしてください。
ウェールズ神話とは?
ウェールズ神話はケルト神話の中の一部。
イギリスの「ウェールズ地方」がありますが、ほぼ同じ地域に古くから伝承されています。
アイルランド神話の次にケルト人たちの神話が残されていることでも有名です。
主に神話を言い伝えてきたのは「ブリトン人」。
ウェールズ: ブリトン人が伝承者
5世紀頃まで、ブリテン島はローマ帝国の文化を吸収していた「ケルト人」の一派「ブリトン人」が支配していました。
「日本人の大阪人」と同じ「ケルト人のブリトン人」と考えれば分かりやすいかと。
ですが、ローマ帝国が衰退し、ブリテン島から撤退すると有名な「ゲルマン人の大移動」が発生しました。
この出来事で、大陸のゲルマン人の一派「アングル人」や「サクソン人」がブリテン島に移住。
彼らはブリテン島南東部に王国を築き、ブリトン人は西に避難し王国を築き上げました。
こういった経緯もあり、ウェールズ神話の継承者は正式にブリトン人となります。
ウェールズ神話: 重要な原典「マビノギオン」
マビノギオンはイギリスのウェールズ語研究者のシャーロット・ゲスト。
彼が1945年にウェールズ神話を英語訳して出版し、ヨーロッパに広く神話の存在を知らしめた有名な書物です。
ヘルゲストの赤書 | 1400年ごろに作成された書物。 11篇のウェールズ神話を収録しています。 |
レゼルッフの白書 | 1300年ごろに作成された書物。 欠損したページも多いが、多くの神話が収録されています。 |
カーマ―ゼンの黒書 | 1250年ごろに作られた最も古いウェールズ語文献の一つ。 |
タリシエンの書 | 6世紀に実在したタリシエンの作品となっている詩を数多く収録した書物 |
上記した4冊の書物から選ばれた「3章11篇」の物語で構成しています。
- 第一章: マビノギ四枝
- 第二章: カムリに伝わる4つの物語
- 第三章: アルスル王の宮廷の3つの恋愛物語
となっていますが、「アルスル王」という単語は聞いたことがありませんか?
ウェールズ神話とアーサー王
前述したウェールズ神話の原典「マビノギオン」には、「アルスル王」に関する物語が複数収録されています。
このアルスル王はウェールズ読みであり、英語読みになると「アーサー王」となります。
主に、4つのお話
- アーサー王の従兄弟の騎士が主人公の嫁取り物語
- アーサー王の宮廷を舞台とした、騎士と貴婦人の恋愛物語(3つ)
がマビノギオンに収録されています。
後々の伝承にも、上の恋愛物語を改編した物語が収録されたりしています。
ウェールズ神話: 登場女神
ウェールズ神話には数多くの女神が登場します。
以下にその一部の女神の名前を記していきます。
その他「プイス(ウェールズの英雄)」や「マナウィダン(魔術師)」という人物も登場する神話として有名。
まとめ: ウェールズ神話はこんな神話
今回はケルト神話の一部ウェールズ神話について紹介させていただきました。
マビノギオンって「マビノギ」っていうゲームの元になっているみたいですね。
神話ベースのゲームって物語が壮大になりますが、面白い話を作れそうですね・・・。
という訳で今回のまとめ
- ウェールズ神話はケルト神話の一部
- イギリスの西部のウェールズ地方の古い神話
- アイルランド神話に次いで最も神話の数が多い
- 伝承者はローマ帝国の文化を吸収したケルト人の一派「ブリトン人」
- 原典は「マビノギオン」
- アーサー王との関係もある
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